接種事案に関する見解と再発防止の取り組み

　高取町新型コロナワクチン接種に関しましてさまざまな事案が発生し、公表や対応の遅れにより住民の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をお掛けしましたこと、心から深くおわび申し上げます。

　今般の事案発生は、新型コロナワクチン接種に関する危機感の欠如が原因と考えます。初めて経験する新型コロナワクチン接種を進めるに当たっては、事故はいつでも誰にでも起こり得るという危機意識を常に持ちながら業務を遂行する必要があります。

　また、安全確保の基本は確認と再確認にあり、ダブルチェックを常に原則とし、不確実な知識のままの対応や不十分な情報確認、既定のルールの不履行がないか常にチェックすることが求められます。

　そのため、コミュニケーションの重要性は言うまでもなく、従事者間のコミュニケーションは常に円滑、密接であることが要求されます。誰でも自由に発言や報告ができる環境が安全の醸成につながることを認識し、これらの発言や報告を集積、分析、検討し、現場にフィードバックすることで、事故防止につなげる取り組みが重要と考えます。

　さらに、従事者個人が技術水準の向上を図ることが重要であると同時に、組織全体としての取り組みや姿勢が重要であり、従事者の能力向上のため、定期的、計画的に教育、研修の機会を設けることが必要不可欠です。

　以上のことを徹底し、今般の失態を教訓として業務を見直し、二度と同じ過ちを繰り返すことのないように肝に銘じます。

　今般の事案対象者には、個別に電話連絡、自宅訪問、お知らせにより連絡を取らせていただき、現在のところ健康状態に問題はないものと認識しておりますが、早急に必要な検査を行い、適切な対応をしてまいります。何よりも住民の皆さまの命を最優先に、住民目線の行政を推進し、信頼回復に努めてまいりますので、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

　なお、今後実施する予定の新型コロナワクチンの3回目接種には、体制を一新して臨むつもりです。

令和3年11月12日

高取町長　中川裕介