高取町歯と口腔の健康づくり推進条例
[2017年12月28日]
ID:630
ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます
高取町歯と口腔の健康づくり推進条例
歯と口腔は、食べる、飲み込む、話すなど、人が生きるために欠かせない役割を担っています。そして、歯と口腔の健康は、生活習慣病を予防し、健康寿命の延伸にも寄与します。例えば、80歳を超えると、残存歯が多く、よく噛める人ほど長寿であり、全身の健康状態も良いことが分かっています。
歯を失う大きな原因は、むし歯と歯周病です。初期にはあまり症状がないため治療が手遅れになり、その結果、多くの歯を失う人の割合が、60歳代以降から急増しています。中でも歯周病は、糖尿病や脳梗塞、誤嚥(ごえん)性肺炎など、生死に関わる全身疾患に関わっていることが明らかになっています。
これらの歯科疾患を防ぐには、毎日の正しい歯磨きで磨き残しをなくすと共に、定期的に歯科健診を受診し、見逃しやすい小さな変化に早めに対応することが必要です。
「8020(はちまるにいまる)運動」をご存じですか?
8020とは、80歳で20本以上自分の歯を残しましょうという運動です。
80歳になっても20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。そのため、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動 が始まりました。
いつまでもおいしいものを食べ続けるための元気な歯は、日々の手入れから。
その1:むし歯を防ぎ、歯を強くする役割
ごはんやおやつなどを食べると口の中が酸性になります。それはミュータンス菌が食べ物に含まれる糖質を分解し、酸をつくるからです。酸性になった状態が続くと、歯の表面が徐々に溶けてしまいます。唾液はその酸性化した口の中を中性に戻す役割があります。
その2:細菌に抵抗する役割
口に入った細菌の発育を抑えて身体を守ったり、歯や粘膜の汚れを洗い流して口の中を清潔に保ち、口臭を予防する効果もあります。
その3:消化を助ける役割
口の中で噛み砕かれた食べ物を唾液が包み込むことで、有害な成分を和らげて胃腸での分解を助けてくれます。
その4:飲み込む時の潤滑剤の役割
食べ物は口の中で十分に噛むことで細かくなります。さらに唾液の働きによって食べ物が柔らかくなり、食道の表面も滑らかになるので飲み込みやすくなります。
その5:発がん物質の働きを抑える役割
発がん性物質である食品添加物や、体内で発生した活性酸素を消去する働きを持ちます。
その6:味覚がよくわかるようにする役割
食べ物を分解して積極的に味覚を感じさせる作用、味覚の感受性を敏感にする作用があります。
その7:細胞を増やし、若々しい体を保つ役割
唾液ホルモンの働きにより、身体の内外の細胞を新しくつくる新陳代謝を促してくれます。
その8:総入れ歯が吸着しやすくなる役割
総入れ歯は「吸着」といって、いわゆる吸盤のように吸い付いてくっついている状態です。その際に口の中に適度な水分量がないと、入れ歯が落ちやすくなります。唾液はその水分量の確保に貢献しています。
その1:食事のときはよく噛んで食べる
よく噛んで食べることで、唾液腺という唾液を出す部分が刺激され、唾液が多く出ます。その際、口を開けながらのクチャクチャ食べはNGです。
その2:唾液腺を刺激する
(1)唾液腺マッサージ
口をよく動かすことはそのひとつです。唾液腺マッサージも試してみてください。
出典:www.fukuchi-dc.com
(2)舌まわし体操
a.舌を1時、5時、7時、11時の位置に入れ、5秒間ずつキープします。
b.舌を時計回りにぐるりと回します続いて反時計周りに回します。
c.舌を回しているときは口はしっかり閉じてください。
d.舌は大きく回してください。
出典:kawabeshika.com
その3:足裏をマッサージする
一見関係なさそうですが、唾液は血液からできます。つまり、血流を良くしてあげることで、唾液の量が増える可能性があります。
その4:口呼吸をやめ鼻呼吸に切り換える
せっかく唾液を作っても、口呼吸で乾燥させて量を減らしてしまったら台無しです。鼻呼吸に変えることで唾液の確保につながります。
誤嚥にナラん!体操
高齢になると口の中の感覚や運動機能の低下により、うまく飲み込めなくなったり、むせて異物を吐き出しにくくなり、誤嚥性肺炎にかかりやすくなります。 食べ物を飲み込む力、異物を吐き出す力をつけることが大切です。 「誤嚥にナラん!体操」で、誤嚥になりにくい体をつくりましょう。