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令和6年度当初予算について

[2024年4月1日]

ID:2075

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令和6年度当初予算について(第一回臨時会後)令和6年3月14日(確定分)  

令和6年度当初予算について申し上げます。

まず、町政運営に関する考え(所信)について述べます。

 さて、高取町は、過去からの継続的な厳しい財政状況とそれに伴う職員不足により、社会の変化による求められる町民の皆さまへのサービスの提供が遅れる傾向があったため、私の就任以来、議員の皆さまや町民の皆さまからのご提案やご意見を踏まえて、町民の皆さまへ「今の時代にあった町民の皆さまへのサービスの提供(ソフト事業)」に積極的に取り組んできました。

 また、町民の皆さまの目線での行政サービスの提供、コンプライアンス(法令遵守)、アカウンタビリティ(説明責任)、ハラスメント防止、個人情報等各種情報の厳格な取り扱いなどを重視して、「親しみやすく信頼される役場づくり」に取り組んでいるところです。

 令和6年度当初予算において、防犯、防災、健康、医療、子ども・子育て、高齢者、学校教育、生涯学習、スポーツ、親しみやすく信頼される役場づくり、道路、公園、住宅等住環境、移住・定住促進、空き家対策、企業誘致、地域産業の振興、にぎわい創出、観光振興など、昨年度までの取組みを継続し、新たな取組みを加えて、引き続き重点的に取り組みます。

 また、建物、道路、住宅など町の施設や設備については、従前より述べているとおり、まず、既設の施設や設備の維持管理の充実、計画的な改修等を最優先に行い、施設や設備の長寿命化、利便性の向上、適正管理による有効活用を図って参ります。

 さらに、「高取町まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成28年3月策定、令和2年10月改訂)」については、令和7年度が計画見直しの時期となっています。

 令和6年度は、計画見直しに向けて、町民の皆さまへのアンケート調査などを行います。

 財政運営にあたっては、本町の財政状況が依然として厳しい中、持続可能な財政運営の維持を基本に、将来負担を見据えた計画的な事業推進と事業の平準化により、財政の安定化に努めて参ります。

 あわせて、町税、国や県からの補助金や地方交付税などの確保、国からの有利な財政支援がある「過疎債」の活用や「ふるさと応援寄附金」の確保に努めます。

 また、令和6年度当初予算は、私が町長に就任して、4回目の本格的な予算編成です。町長就任後、さまざまな新たな事業に取り組みました。これは、コロナ禍でありましたが、町民の皆さま、事業にかかわっていただいている皆さま、議員の皆さま、関係の皆さま、職員の皆さまなどによる、深いご理解と温かいご支援を賜っていることによるものであり、何とか町政運営を推進することができていることに、心より深く感謝を申し上げます。

 また、町長として1期目の節目でもあります。令和6年度も、就任以来取り組んでいる、「健やかに住み続けたくなる高取町」をめざして、引き続き「6つの基本姿勢」をもとに、子どもから高齢者までの誰もが、暮らしやすくなるように努めます。

 次に、「令和6年度当初予算」の概要について、ご説明いたします。

 一般会計予算は、41億1,350万円で、前年度当初予算と比べ、2億5,550万円(6.62%)の増額となっています。

 主な歳出の増加要因は、たかとり保育所・認定こども園整備交付金事業で1億8,600万円の増額、障害福祉サービス費で4,300万円増額、新 ため池防災対策計画策定事業で5,000万円、新 地方公共団体情報システム標準化事業で3,000万円、新 学校給食無償化事業で2,000万円などの増加によるものです。

 次に、主な歳入の状況です。

 町税は、6億6,500万円で、前年度と比べ1,800万円増額となっています。地方交付税は16億円で、前年度と同額となっています。国庫支出金は、5億8,500万円で、前年度と比べ1億7,000万円増額となっています。県支出金は、2億9,100万円で、前年と比べて5,900万円増額となっています。

 また、町債は、2億3,800万円で、前年度と比べ3,100万円減額となっており、うち過疎債は2億600万円で、過疎債を引き続き活用いたします。

 続いて、令和6年度特別会計予算、企業会計予算について、ご説明いたします。

 国民健康保険特別会計は、8億8,700万円で前年度と比べて3,800万円の減少、また、令和6年度より、国民健康保険の県単位化に伴い、「同じ世帯であれば、県内のどこに住んでも保険税(料)が同じ」となり、県内で保険税(料)が統一されます。

 介護保険特別会計は、9億900万円で前年度と比べて3,300万円の減少、また、令和6年度~8年度の介護保険料は据え置きします。

 学校給食特別会計は、2,300万円で前年度とほぼ同額です。また、令和6年度は、国の物価高騰対応臨時交付金を活用して幼稚園、小学校、中学校の給食費を1年間全額免除します。

 後期高齢者医療特別会計は、1億5,000万円で前年度とほぼ同額です。

 水道事業会計は、3億円で前年度とほぼ同額です。

 下水道事業会計は、3億2,400万円です。なお、令和6年度より公営企業会計を適用します。  

 続いて、令和6年度当初予算の主な取り組みについて、6つの基本姿勢に従ってご説明いたします。

 まず、「町民の皆さんの安全・安心を優先したまちづくりを推進します。」

(新型コロナ感染症、防災、減災、防犯など)では、

 今年1月能登半島地震や昨年6月の豪雨などを踏まえ、防災、減災として、令和6年度は、水害、地震等自然災害への備えとして、自主防災組織の結成や活動への補助(自主防災組織 19団体)、食糧品、段ボールベッドなどの防災用品の備蓄、職員による図上訓練や参集訓練、町民の皆さんに参加していただく避難訓練、防災意識高揚のための防災講演会などを引き続き行います。また、現在改訂作業中の新しい地域防災計画や総合防災マップについては、作成しだい町民の皆さまにお知らせする予定です。

 新たに災害用ドローンの活用を進めるために、消防団員、町職員にドローン操作研修を行います。あわせて、消防団員の充実確保のため、消防自動車の運転免許取得に対する支援を行います。

 また、現在、防災に関する協定として、町内福祉施設との福祉避難所の設置運営に係る協定、コメリ災害対策センターとの災害時における物資供給に係る協定、町内郵便局との災害時における被災情報提供、車両の提供などの協定などを締結しているところです。

 防犯として、引き続き防犯カメラの設置を進め、防犯電話(迷惑電話防止)の設置に対する支援を行います。

 なお、令和6年度新型コロナウイルスワクチン接種については、詳細が確定しだい補正予算等で遅滞なく対処します。

 次に、「健やかに住み続けたくなる「高取町」を目指します。」

(健康、医療、子ども・子育て、高齢者、教育など)では、

 まず、「健康、医療」については、令和5年度に引き続き、一般不妊治療費の助成、妊娠判定や新生児検査費の助成、出産育児一時金、18歳までの子ども医療費の助成、国保の集団特定健診や集団がん検診の予約枠を令和5年度同様に確保、前立腺がん検査の新たな追加、個別がん検診の無償化、国保の人間ドックの概ね無償化、がん患者向けの医療用ウィッグ、乳房補正具の助成を行うとともに、新たに1ヶ月児健康診査費用の助成、生殖補助医療費(体外受精等)に対する補助、今まで償還払いであった小学生~高校生までのこども医療費の現物給付化を行います。

 次に、「こども・子育て」については、引き続き、結婚新生活支援補助金、出産・子育て応援交付金、妊婦・乳幼児のタクシーによる移動支援、新生児に対するチャイルドシート購入に対する補助、おむつ配布、産後ケア事業の無償化を行い、新たに、他の兄弟姉妹の年齢に関らず、全ての第2子以降の保育料の無償化、保育所の保育人材確保のために保育士への給与加算に対する補助を行います。児童手当の支給については、高校生まで拡大し、さらに所得制限の廃止、支給間隔を2か月に短縮化します。

 また、令和5年度に引き続き、老朽化により、幼保連携型認定こども園として移転、新築を予定されている「たかとり保育園」に保育所・認定こども園整備交付金を交付します。

 また、「高齢者の生活支援」については、高齢者移動手段確保事業として、タクシー利用券の交付を引き続き実施いたします。新たに、高齢者の買い物、通院等送迎用公用車の貸し出し、社会福祉協議会による買い物無料体験モニターを行います。あわせて、認知症予防に向けて高齢者向けeスポーツの普及に努めます。

 また、「教育」の充実では、小学校において、30人学級を継続し、小学校学習指導員や小・中学校のスクールサポートスタッフ、幼・小・中学校の特別支援教育支援員を継続して配置し、児童生徒の学習を充実します。

 さらに、小中学生を対象とした夏休みの地域未来塾について、新たに中学生を対象に週1回、一年を通して行います。高校生を対象としたキャリア未来塾を開校します。小・中学校の水泳指導を民間委託します。また、先ほど述べたように、国の物価高騰対応臨時交付金を活用して幼稚園、小学校、中学校の給食費を1年間全額免除します。

 次に、「10年、20年先を見据え、いつまでも生き生きと暮らせる「高取町」を目指します。」(将来を見据えたまちづくりなど)では、

 まず、令和6年が、高取町町制施行70周年にあたることから、記念事業として記念誌を発行いたします。

 また、新たに4月より祝祝日に可燃ゴミの収集を行うとともに、秋をめどに可燃ゴミ袋のサイズを2種類(大、小)から3種類(大、中、小)と多品種化するとともに、現在販売している家庭用ゴミ袋について、20枚入りを10枚入りに変更(1枚あたりの価格は、現行のまま据え置き)して、よりご利用しやすくいたします。なお、就業の多様化に向けた新たな仕組みである「しごとコンビニ」の経営の安定化をめざします。

 空家対策として、空家の活用に向けたリフォームに対する補助、家財処分に対する補助を引き続き実施し、新たに今後老朽危険空家になる可能性が高い老朽空家の解体に対する補助を行います。

 「親しみやすく信頼される役場づくり」では、全国的な取組みの地方公共団体情報システムの標準化に遅滞なく対処するとともに、役場人事情報総合システムの更新、職員研修の充実を図り、広報紙やホームページ、LINE、SNSによる情報発信を積極的に行います。

 また、「町施設、設備の長寿命化、利便性向上」に向けた取組として、従前どおり道路、住宅、公園、上下水道の適正管理、維持補修に努めます。

 次に、「国、県及び近隣市町村との連携、協働を強化し、中和地域の核となる「高取町」を目指します。」(にぎわい創出、観光振興など)では、

 観光大使と連携したPRやPRグッズにより、高取町の知名度アップを図ります。「ぐるっと高取構想関係」として、役場若手職員や外部の皆さんにより、幅広く高取のにぎわい創出、活性化策、観光振興策の検討を引き続き行います。令和5年度の検討により、令和6年度は、新たにSNSを用いた情報発信、観光周遊ルートの設定、古墳印・御城印(貝吹城、越智城)の作成、高取町の魅力を再発見する歴史講座や遺産活用、町オリジナルの絵柄付き原付ナンバープレート導入を行います。

 また、観光資源の魅力創出を図るため、高取城跡保存活用では、町単独事業として、ライブカメラの設置を行います。また、与楽カンジョ古墳周辺広場の整備を進めます。また、砂防公園の剪定、草刈り等環境美化を行います。

 また、奈良県により、新たに壷阪山駅舎改修プランを作成されます。

 なお、「高取町まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成28年3月策定、令和2年10月改訂)」の点検と見直し、「財政の安定につとめます。」については、先ほど述べたとおりです。

 町民の皆さまにおかれましては、ご理解、ご協力、変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

高取町長 中川 裕介