令和5年高取町議会第1回定例会 所信表明

　令和5年第1回定例会に当たり、町政運営に関する考えを申し上げます。

　令和3年の新型コロナウイルスワクチン接種では、町民の皆さまに多大なるご心配とご迷惑をお掛けしましたこと、改めて深くおわび申し上げます。

　さて本町は、過去からの継続的な厳しい財政状況とそれに伴う職員不足により、社会の変化により求められる住民サービスの提供が遅れる傾向があったため、私の就任以来、議員の皆さまや町民の皆さまからのご提案やご意見を踏まえ、「時代に合ったサービスの提供」に積極的に取り組んでいます。

　また、町民の皆さまの目線での行政サービスの提供、法令遵守、説明責任、ハラスメント防止、個人情報等各種情報の厳格な取り扱いなどを重視して、「親しみやすく信頼される役場づくり」にも取り組んでいるところです。

　令和5年度は、防災、減災、防犯、健康、医療、子ども・子育て、高齢者、学校教育、生涯学習、スポーツ、親しみやすく信頼される役場づくり、道路、公園等住環境、移住・定住促進、空き家対策、産業振興、にぎわい創出、観光振興に重点的に取り組みます。

　また、既設の公共施設や設備の維持管理の充実、計画的な改修を最優先に行い、長寿命化や利便性の向上、適正管理による有効活用を図ります。

　さらに、「高取町まち・ひと・しごと創生総合戦略」（平成28年3月策定、令和2年10月改訂）は、総合戦略に基づいて実施した事業、現在実施している事業、今後取り組む事業それぞれの進捗状況と評価を踏まえ、今後見直します。

　本町の職員数は、県内類似町村と比較して20人程度少ない状況です。65歳への定年の引上げや働き方改革などの社会変化を見据え、今後、職員数を100人程度とします。60歳以下正規職員に加え、定年引上げ職員、定年後の再任用職員を含む65歳以下の職員数です。現在の60歳以下の職員88人より10人程度多くなりますが、最小限の増員にとどめます。

　なお、将来の職員年齢構成を見据えた計画的な新規採用、60歳超のシニア職員の活躍、業務の難易を考慮した会計年度任用職員の任用など、適正な人員配置による効率的な運営に努めます。

　本町の財政状況が依然として厳しい中、持続可能な財政運営の維持を基本に、将来負担を見据えた計画的な事業推進と事業の平準化により、財政の安定化に努めます。

　併せて、国や県からの補助金や地方交付税の確保、国の有利な財政支援がある過疎債の活用やふるさと応援寄附金の確保に努めます。

　今後も引き続き、「6つの基本姿勢」をもとに、町民の皆さまのお声を伺い、寄り添い、「健やかに住み続けたくなる高取町」を目指して、子どもから高齢者まで誰もが暮らしやすくなるような取り組みを進めます。

　 町民の皆さまには町政運営にご理解を賜り、ご協力とご支援をお願い申し上げます。

高取町長　中川　裕介